概要

エレクトロニクスコンテンツやデータ量が飛躍的に増大している今日の車では、メーカーはPCIe NVMe SSDの搭載を始めています。今後数年でより広く搭載されることになるでしょう。
 

当社は、PCIe Gen4テクノロジー、真のGen4パフォーマンス、低消費電力、およびデータパスとEMI保護を組み合わせた高度なエラー訂正実現に最適化された革新的なハードウェア機能の自動車グレードPCIe NVMe SSDコントローラを設計しています。
 

高スループット、低消費電力、厳格なデータ保護を実現する12nmプロセス技術を使用し、車載ストレージ向けのコスト効率の高いPCIe NVMe SSDソリューションなど、車載アプリケーション向けに超高性能と高信頼性を提供します。車載コンピューティング環境に最適な、SR-IOV機能を内蔵、複数の要件や機能を満たすことができる最大8つの仮想マシンをサポートするダイレクトかつ高速なPCIeインターフェイスを実現しています。

 

車載アプリケーションの未来を促進:集中アーキテクチャー

集中アーキテクチャーの考え方は、すべての電子システムを集中管理されたプラットフォームに統合することであり、より高度な伝送システムとさまざまなストレージアプリケーションが必要となります。
 

PCIeバスで高速データネットワークの仮想化を実現する場合、SR-IOVはソフトウェアの機能性を高め、リモート管理を容易にします。また、SSDコントローラに実装された専用の仮想機能(VF)を介して、各仮想マシン(VM)に直接、高速かつ独立して接続することが可能です。これは、集中型アーキテクチャーでの実装を必要とする将来の車両をサポートできるPCIe SSDによってのみ実現できるのです。

ここでは、当社製SSDコントローラが自動車産業に提供する優位性をご紹介します。

データパス保護
  • エンドツーエンドのパス保護
  • SRAMソフトエラー/ハードエラー用SRAM ECC
TSMC自動車サービスパッケージ
  • 工程管理、スクラップ基準の厳格化
  • ドキュメンテーションと故障解析
拡張温度・電圧
  • -40°C ~ +85°C (グレード 3)
  • -40℃~+105℃(グレード 2)製造試験
  • 高耐圧SRAMテスト
トレーサビリティ
  • OTPコントローラチップにユニークなIDを記憶させ、ウェハーマップやウェハーロットのトレースを可能にします
自動車産業へSilicon Motion の貢献

AECC
AEC-Q100 Grade 3/2
ISO 26262 機能安全
ASPICEに準拠

NANDフラッシュコントローラの世界的なリーディングカンパニーとして、品質、信頼性、安全性など厳しい設計要求を満たす高性能なソリューションを幅広く提供しています。このため、Silicon MotionはAECCと協力し、PCIe Gen4規格と新技術が、つながった車両(Connected Vehicle)のエコシステムの将来の要求を満たすことを保証するために、徹底的な認定プロセスを受けています。

特徴

高データインテグリティとセキュリティ
  • AES 128/256およびTCG Opalによる自己暗号化ドライブ(SED)
  • 第7世代NANDXtend®によるデータ保持の拡張
クラス最高レベルの低消費電力
  • VCCQ 1.2V/1.8Vで動作するフラッシュデバイスをサポート
  • 2mWを下回る低電力使用
SR-IOV機能搭載
  • 最大8台までの仮想マシンをサポート
  • 複数の名前空間とファームウェアスロット
車載デバイスに求められる厳しい基準をクリア
  • AEC-Q100 Grade 2/3およびASPICEに準拠
  • 機能安全規格ISO9000/9001、26262に準拠

テクノロジー

車載ストレージ向けSR-IOV機能搭載

複数のECUでストレージリソースをネイティブに近い速度で共有可能
SR-IOVのアーキテクチャーは、仮想化概念を適用していますので、サポート対象のハードウェアでVMを実行する柔軟性を提供し、ハードウェアリソースの使用量を最適化します。最終的には、ハードウェアコストの削減が可能です。仮想化システムを導入したデータセンターでは、古いシステムよりも少ないサーバーでより多くのコンピューティング処理を実行できます。

仮想化アーキテクチャの利点は、データ転送がハイパーバイザー(仮想マシンマネージャー、VMM)を経由する必要がないため、ソフトウェアコードをPCIeフォーマットからハイパーバイザーフォーマットに変換し、再び戻すことによる遅延がないことです。また、ハイパーバイザーが動作するCPUの負担を軽減することができます。

Silicon MotionのSSDコントローラはSR-IOV機能を内蔵し、最大8つのVMをサポートします。SSDコントローラに実装された専用の仮想機能(VF)を介して、各VMと高速で直接、独立してインターフェイスすることが可能です。


TSMC 12nm FinFETプロセス技術

当社コントローラの先進的なアーキテクチャーは、12nmプロセス技術に基づいています。そのため、経済的なPCIe NVMe SSDストレージソリューションにおいて、高いスループット、低い消費電力、妥協のないデータ保護と超高性能および高信頼性を組み合わせることを可能にしています。

第7世代NANDXtend®ECCテクノロジー

3D NAND 向けの信頼性に優れた省エネECC テクノロジー
NANDXtend®は、3D NAND SSD のデザイン仕様に合わせて当社が開発した先進のファームウェア テクノロジーです。LDPC (低密度パリティ検査) と組み合わせた RAID データ リカバリー訂正テクノロジー、NANDXtend® 3段階エラー訂正アルゴリズムが、デコードしながら正確かつ高速にエラーを訂正します。これらのテクノロジーはして 3D NAND の P/E サイクルを向上、SSD の寿命を延長し、データの整合性を確保します。 最新の NANDXtend® には高度なファームウェア アルゴリズムを採用した 4KB LDPC エンジンが含まれており、優れた電力効率とデコーディング性能、訂正機能を実現することが可能です。これにより、安定したデータスルーアウトを保持し、NAND フラッシュの製品寿命期間を通してエラービット増加がみられる時もユーザーエクスペリエンスを高めます。

両端間の全パス保護

Silicon MotionのSSDコントローラソリューション にはリカバリーエンジンによるフルデータ エラー検出が組み込まれているため、ホスト-NANDホスト間のデータパスを通じてデータの整合性を完全に保持します。データリカバリー アルゴリズム は、SRAM、DRAM、NAND に生じるハードウェア(ASIC など)エラー、ファームウェアエラー、メモリエラーをはじめ、SSD データ パス内のエラーを効率的に検出します。
 

自動車イノベーションの推進
もっと

セレクションガイド

ファイル 製品 ホスト標準 フラッシュ インターフェース ECC サポート 容量 SR-IOV サポート 温度
SM2264XT-AT PCIe Gen4 x4
NVMe 1.4
8-CH Configurable LDPC ECC 64GB to 1TB Yes -40°C to 85°C/
-40°C to 105°C
SM2268XT-AT PCIe Gen4 x4
NVMe 2.0
4-CH Configurable LDPC ECC 64GB to 1TB -- -40°C to 85°C/
-40°C to 105°C
SM2263XT-AT PCIe Gen3 x4
NVMe 1.3
4-CH Configurable LDPC ECC 64GB to 1TB -- -40°C to 85°C/
-40°C to 105°C